このページでは、技術書典7で刊行される冊子「アニメ技術 2019秋」の概要を紹介し、サポートコンテンツを配信しています。

概要

アニメ制作会社の研究者とソフトウェアエンジニア有志で執筆する、アニメを支える技術に関する冊子「アニメ技術」を頒布します。前号に引き続き絵コンテに関する創作支援技術にフォーカスしており、監督が語る絵コンテの見方や、Webベースの絵コンテ制作支援ツール「Griffith」の開発記録などを掲載しています。

Griffith開発だよりでは、 canvas にベクタードローイングの機能を追加できるオープンソースライブラリ「Fabric.js」に筆圧感知の機能を追加してマージしてもらった経緯や、生データの点列を単純化するアルゴリズムを紹介しています。Microsoft Azure Media ServicesのVideo Indexerは動画中の登場人物などを自動的に分析してくれるサービスですが、これまで実写のみ対象だったところアニメキャラ検出を可能にする新機能が追加されます。その開発に少しだけ協力した記録記事も載っています。

また、今回も豪華ゲストの方々に敵対的生成ネットワークを用いた流体アニメーション制作支援、ブロックチェーンとアニメの関係、雲画像を簡単に生成できるKumoWorksの仕組みについて執筆いただきました。アニメ産業と情報技術の素敵な関係が分かる一冊です。

A5判
本文36ページ
初版刊行日: 2019年9月22日

目次

「アニメ技術」について
加藤 淳, 平澤 直
Griffith開発だより
原 健太, 加藤 淳
ショートアニメ制作と研究用素材公開予定のお知らせ
Arch Research, 横浜アニメーションラボ
ゲスト原稿1: ブロックチェーンとアニメってどう関係するの?
ジュリアン ライハン
ゲスト原稿2: 条件付きの敵対的生成ネットワークを用いたスケッチベースの流体アニメーション制作
福里 司
ゲスト原稿3: オープンソースソフトKumoWorksのしくみ
岩澤 駿
Microsoft AMS Video Indexerアニメキャラ検出×ARCH 新機能プライベートプレビュー参加の記録
加藤 淳
村田和也監督が語る「絵コンテ」というものが持つ魅力
村田 和也 (聞き手: 大島 樹)

クレジット

村田 和也
アニメ演出。監督作「翠星のガルガンティア」「A.I.C.O. Incarnation」「約束の七夜祭り」など。
加藤 淳
ARCH技術顧問。博士(情報理工学)。創作支援研究に従事し、「Griffith」研究開発を主導。
平澤 直
ARCH代表。グラフィニカ取締役。「プロメア」アソシエイトプロデューサー。
原 健太
Arch Researchの放課後R&Dエンジニア。アニメも好きだが音楽はもっと好き。
大上 裕真
(株)横浜アニメーションラボ代表取締役。アニメ制作と専門のシステム開発を行っている。
典樹
(株)典樹代表取締役。キャラクタに関わるイラストレーター/3Dモデルデザイナー。
柴谷 真理絵
グラフィックデザイナー。@nocco_saz
吉崎 七海
グラフィックデザイナー。(株)典樹のイラスト背景画制作、3Dモデル制作担当。
有馬 トモユキ
アートディレクター。VRの世界に飛び込みたいです。
瀬島 卓也
ARCH所属。クリエイティブディレクター。好きなキャラクターは千反田えると戦場ヶ原ひたぎ。
森尾 紀明
ARCH取締役。好きな言語はCOBOL とDelphiです。古い。
鈴木 哲史
ARCH所属。アニメ制作会社のビジネスサイドのプロデューサーを経て現職。「Griffith」PM。
大島 樹
ARCH所属。新卒入社で社会人1年目。
ジュリアン ライハン
ゲスト
福里 司
ゲスト
岩澤 駿
ゲスト

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