日本のアニメ制作における絵コンテは、多くの場合A4サイズに絵と脚本を5コマずつ記入した紙の束として作成され、後工程に渡されます。既存の絵コンテ制作ツールは主に海外製で、そうしたフォーマットに対応しておらず、アニメ監督はイラスト制作ツールやPDFのアノテーションツールを流用して、絵コンテ制作プロセスを独自にデジタル化してきました。
本研究では、日本固有の絵コンテ制作の現状を分析して効果的にデジタル化するための要件について整理したうえで、Webベースの絵コンテ制作ツールGriffithを提案します。
絵コンテ制作のワークフローに関する監督取材などを元に、以下の設計指針を明らかにしました。
Griffithは上記の設計指針に沿って開発されており、以下のような特徴を備えています。